コラムフード

「いのから始まるインサイト」何故、芸能人がお忍びで食べる〆飯「特製ステーキ丼」を発見できたのか? (#1/3)

思春期の真っ盛りの中学3年生の私は、相当なミーハー男だった。
私の兄は、当時は役者をしていたので、食事の席に有名なイエローキャブのグラビアモデルの彼女やミリオンセラーのロックバンド歌手が、あたり前のように一緒に酒を飲んでいた。母と同伴して大人の世界を垣間見ながら育った私は、「芸能人と友人になるためには、どうしたら良いか?」と、中3の頭で真剣に考えたことがあった。

そこで行き着いた答えが、“お忍び”レストラン探しだった。
「人目に触れにくくて、芸能人がコッソリと訪れる飲食店に私も出入りしたら、もしかしたら交流できるのかも?」いう、15歳らしい甘酸っぱい考えだった。

そんな時、本屋でまさにうってつけの本と巡り合えた。それが、「メントレGレストラン―TOKIOと有名人のグルメガイド」という本。(2002年2月発売)。「メントレGレストラン」とは、TOKIOがパーソナリティーを務める番組の中のコーナーである。
番組の中で、芸能人ゲストがよく訪れる3店の飲食店の大好きな料理を紹介する。そして、その料理の中で、「ゲストが今、1番食べたい料理」をTOKIOのメンバーが予想する。見事に予想が当たればその料理を食することができ、外れればゲストが料理を食べられるという、心理の駆け引きを楽しむコーナーだ。そこで放送された店を特集したものが、この本である。

今となっては、それらの店は広告・宣伝のために取り上げられているだけで、本当に芸能人ゲストが頻繁に通う店はテレビでは紹介しないことも織り込み済みである。しかし、15歳の私は微塵も疑うことなく、期待と作戦で胸を膨らませながらレジに向かっていた気がする。

さて、その本のページを捲っていくと、ひときわ目立つ1ページがあった。
何故なら、1店だけ店名・住所・電話番号のすべてが不掲載。情報が0だったからだ…(つづく)

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投稿者プロフィール

いの
いの
コラムニスト。母がアイドル、兄が俳優という環境で育ち、幼い頃から家族への劣等感と葛藤に悩む。その背景から他者の気持ちに敏感になり、他社の心理を洞察する習慣がつき、非言語コミュニケーションをビジネスに活かすために18歳でコーチング資格を取得。 消費者心理、深層心理、美意識を軸に、商品のインサイト発掘に活かして企業の商品のマーケティング・PRやキュレーターとして活動。学習院大学 文学部心理学科卒。 座右の銘:大好きなことは時計で測れる

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